シュッとしたカスタムシートを作ってみました

Bike Life

作ってみました、と言っても作ったのは職人さん。私はこんなかんじで、あーして、こうしたい、みたいなことをお伝えして出来上がりを待っただけ(笑)

XSR900の純正シートは、「これが最初からついてるの!?」と驚かれるくらい、カラーリングやスタイルがおしゃれ&丈夫。よく考えられてるなあと関心する出来なのですが、ひとつ難点が。それはシート全体的に硬く、前方の形状が角張っているために長距離走るとジワジワと内もも&おしりに痛みがきます…これは修行や、と思いながら2年ほどガマン。いろんなタイミングが重なって、ついにカスタムシートを作ることを決意したのでした。

自分のイメージする形状は、まずは角張ってるサイドを落として、足がスッと下に降りるようにし、シートを横から見たときにS字を描くようなラインを作る。そして座面に縦の細めのタックロールを可能な限りの本数入れて、盛り盛りのボコボコな立体感を出すこと。

シートの表地は本当は革の方がかっこいいと思うのだけど、雨の日も走ると考えるとメンテナンスが楽な合皮にしました。合皮も2種類選び、座面の生地はおしりにソフトタッチなやさしいもの、後方は比較的ゴツめで丈夫そうな生地でほどよく高級感ある艶のあるものを選択。最近の合皮は生産技術が進化しているからかパッと見ると革?と勘違いしそうなくらい。

以前このバイク女子部通信特派員ユリコさんの記事で「座面のサイドを落とすと足つきがよくなりますよ」とあったように、私も今回の形状にすることで乗り心地が変わるかも。と淡い期待を寄せていました。(足つき悪くても楽しいから乗ってしまうのですが)

ところがどっこい!(古い)
出来上がったシートは思い通りの素敵なシルエット で大満足でしたが、サイドを落とすこと以外に、S字を描くラインを求めたために、あんこ抜きどころか座面後方に「あんこ盛り」!結局足つきはプラスマイナスゼロ、もしくはちょっとシート上がった?感になりました(笑)…まぁ、見栄えが素敵になったので人間ががんばろう。

生地の切り返しラインをわざわざ足して入れることで後方の長さが視覚的効果でコンパクトに見えます


心境新たにお泊まりツーリングへ。絶妙なシートのフィット感のおかげで疲れ知らず。楽しく走り続けることができました。自分に合うシート形状って大事。

ありがたいことに日中は晴れていたけれど、夜に雨予報だったので出来立てほやほやおニューシートを雨ざらしにしたくなくて思わずゴミ袋でカバー。(ホテルの駐車のときだけ)

地元のビン・缶用のゴミ袋。何かに使えると思って持ってきてよかった。

実はこのシート、職人の計らいでタックロールなど縫い目から浸水しておしりがべちょべちょにないように、内側に防水対策を施してくださっていたので、わざわざカバーしなくても全く問題ないのですが、おニューシートへの優しさということで。


そして、その後のツーリングでは野ざらしも気にならなくなっていくという、残念なオーナーですいません(笑)

ちなみにヘッドライトの上のウインドシールド的なものはヘルメットの取り替えて使わなくなったクリアシールドを切ってアンティークエッジモールをフチに巻き付けたオリジナル。ヘッドライトとハンドルの微妙な空間を埋めるためにデザイン重視で作っているので高速道路の風除けには全く効果のない飾り物(笑)

今日の迷言:バイクも人も完璧すぎないほうが(足らないところがあったほうが)愛されると思う。

Tomie Miyazaki

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商業施設や百貨店の広告媒体を手掛けるデザイン事務所のグラフィックデザイナーを経て バイクパーツ関係の総合商社・メーカーで商品開発、マーケティング、クリエイテ...

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