ミニマリストなライダーの極意

Bike Life

梅雨明けを楽しみにバイクとお出掛け計画を立てている人も多いはず。

私は基本的に最低限度の持ち物だけでコンパクトで身軽にバイクに乗りたいと思っています。運転の妨げにならないためというのももちろんですが、荷物が多ければ多いほど、あれどこに入れた、どっかに無くした、のドタバタ劇やトラブルが起きる可能性も高くなる気がしています。お出掛け先や走る行程で、本当に必要なものは何かを事前に予想して取捨選択することはとても大切。そして自分自身の行動をシンプルに無駄なくできたらと考えています。

ところがカバンの中のスペースに余裕があったらいろいろ詰め込んでしまうのが心配性な人の心理です。まずこの気持ちを沸き起こらせないためにカバンの容量に制限をかけたほうが、問題は簡単に片付く事に気づきました。入らなかったら諦めが付きますし、どうしても必要なものが発覚したら現地調達、節約したければ我慢、他の代用・方法を検討、現状で納得する、そんな考え方です。今回は私の日帰り、お泊まりに適したツーリングバッグコレクションの一部をご紹介します。これら全てバイク用として販売されているわけではないけれど、こういう使い方すればアリなんじゃない?!という、完全に私の主観で成り立っていますのでご参考までにご覧ください。

【1】ベルトポーチ(ちょっとそこまで・日帰り)
【2】バイク女子部サコッシュバッグ(日帰り)
【3】ポケットたくさんなジャケット(日帰り)
【4】ベスト型ボディーバッグ(日帰り・むりくり1泊)
【5】メッセンジャーバッグ(日帰り・1泊)
【6】ツールバッグ(1〜2泊)
【7】コロコロ防水ソフトバッグ(3〜4泊)


【1】ベルトポーチ(ちょっとそこまで・日帰り)

リップ・目薬・ネイルオイル(突然荒れる口角にも使える万能オイル)・パンツ型小銭入れ


これはもう本当に必要最低限しか入りません。決め手となったのは本当にいるものしか入らないという小ささ。スマホ・小銭入れ・リップ・目薬・ティッシュ・家の鍵くらい。他の化粧直しアイテムは入りません(笑)化粧直しが必要ないようにファンデーションを塗らなくなりました、と言うほうが正確。朝起きたら基礎化粧で肌を整えたら、カラーコントロールのある日焼け止め塗って終わり。化粧しなくていいような工夫は他にもありますが、今回は割愛。ペットボトルは持ち運べないので休憩ポイントでは水分補給するときは飲みきりサイズで余らせないようにしています。我慢ポイントは多いように思うけれど、日帰りツーリングくらいなら、そんなに物を持っていなくてもいいことに気づくものです。


【2】バイク女子部サコッシュバッグ(日帰り)

これはもう皆さんご存知の人気アイテム。おそらく日帰りツーリングやサブバッグとして愛用されている方も多いと思います。私の場合はショルダーベルトを変更しただけだけど、女子部の皆さんには内張りまでアレンジされている強者もいらっしゃって個性豊かでステキです。ベルトポーチよりも当然たっぷり入るので、長財布などの上記の持ち物と簡単な動画を撮るために簡易ジンバル&三脚付きの自撮り棒も入れています。最近持っている人も増えたアクションカメラやそのアクセサリー類も入ると、思い出を記録する楽しさも倍増。サッと出してパッと撮れる、ということは結構重要だったりします。このサコッシュは取り出しやすさも抜群です。

(おまけ)私の使っている自撮り棒

動画撮影時の左右の手ブレに対してジンバルが補助してくれます。
三脚・リモコン、ありがとうな一枚


【3】ポケットたくさんなジャケット(日帰り)


前面に大小7つと大きな内ポケットが1つある、まるでカバンなジーンズリメイクジャケット。普通のアパレルとして店頭に並んでいたものですが、これを見た瞬間にバイクに使える!と直感(笑)これまでバッグが必要、だと思っていた既成概念を崩されたような発見でした。ジャケット自体がビッグシルエットなので、ものが入ってもあまり目立たないし、何より手ぶら感が最高です。


【4】ベスト型ボディバッグ(日帰り・むりくり1泊)

むりくり1泊、と書いたのは秋冬などの汗をかかないシーズンで着替えをパンツと靴下に絞った場合の条件付き。また宿泊先のアメニティがある程度揃っていること。このボディバッグはストリートファッション向けのデザインなのでライダースジャケットや、カジュアルなパーカーなどと合わせても可愛いです。そして見た目以上に容量があるのと取り出しやすさがあって、プライベートでも仕事でも大活躍で重宝しています。


【5】防水メッセンジャーバッグ(日帰り・1泊)


これはトラックのホロを生地に使用している防水タイプの自転車用のメッセンジャーバッグ。取り付け方を工夫したことで、この三角形がドンピシャにフィットしました。ベルクロが2箇所にあるので容量可変が可能です。容量的には3〜6ℓくらい。上記の他のバッグ類との合わせ技で、雨に降られる可能性がある場合にカッパを備えておくのにもベストなサイズで「荷物持ってます感」が出なくてシュッとしてます。


【6】ツールバッグ(1〜2泊)


大好きな工具ブランドのツールバッグ。ガバッと開く感じや生地の丈夫さは惚れ惚れします。バイクネットで固定してしまうと、このバッグの良さが無くなってしまうので、この方法を思いつきました。ベースの部分は別のタンクバッグのものを流用していて、この接続部分と同じタイプの差込錠をバッグに取り付けて、取り外しやすいように加工。以前レンタルバイクのカブに取り付けてみたら、最初からそこについていたみたいな一体感でした!このサイズになると、そこそこいろんな物が入ります。身だしなみアイテムよりも、デジモノを持っていきたくなる私はこんなものたちをお供に。首掛け扇風機・アクションカメラ・(先にも出た)自撮り棒。最初のベルトポーチで必要最低限の持ち物が自分のベーシックだと思えば、このツールバッグはおもちゃ的なものも持っていけてしまうのでミニマリストとして本末転倒(笑)ちょっとした罪悪感と嬉しさでニヤニヤ。遊びゴコロを優先するときもあってもいいよね〜。


【7】コロコロ防水ソフトバッグ(3〜4泊)

仕事道具のPCや撮影機材を入れると着替えやアメニティがミニマムでも簡単にこれくらいのボリュームに、しかも重い。
ヘルメットをこう運べるだけでも嬉しさ倍増


これは荷物をミニマムにするというより、荷物の積み下ろし、運ぶときの行動自体をミニマムでスマートにしたい、という思いからのアイデア。

元々愛用しているサイドバッグがあって何年も使っているのだけど、ある時ふと疑問に思いました。連泊ツーリングの宿泊先でバイクから荷物を下ろして運ぶ時に、2個のサイドバッグとヘルメットを両手に持って運ぶ姿は側から見るとパワフルすぎて引いてるんじゃないかと。しかも運んでる本人にとってもかなり大変。バイクから降りてもライダーってステキね、シュッとしてるね、っと一般の方にも思っていただきたい。それなのに移動の疲労と最後の力を振り絞って荷物運びしている自分の顔は結構怖いんじゃないかと(笑)

サイドバッグでも荷物の振り分け方で片方だけを部屋に運ぶ、という方法が取れるときはそうするけど、一旦全てを運ばないと行けない場合の対策としてコロコロ防水ソフトバッグを投入してみました。ソフトバッグにしたのは全体的な重量を軽くしたかったから。あと荷物の少ないときには圧縮できたほうが乗り降りの邪魔になりにくいのではと思ったから。また防水というところが大切で、急な雨のためにカバーかけるのもめんどくて、もうちょっと走ったら雨マシになるかなと思いながら荷物をずぶ濡れにした苦い過去もあるので、その経験からといったとこでしょうか。世の中のソフトバッグのコロコロは意外に防水でないタイプが多く、防水だとハードケースになりがち。とか言って、黒色でいかにも防水してます!なソフトバッグを晴れてる日にも使うのは躊躇する私。たまたま見つけたこれはグレーカラーで威圧感がなく、シンプルできれいめな感じ。これやん、いい感じやん〜と即買い。コロコロの便利さ、ラクさは誰もが知っているけど、これをバイクに積載するのは固定が難しそうだと思いませんか。ネットで評価の高いストラップバンドと縛り方を工夫して簡単に積める方法を見つけました。

2本のストラップバンドだけなのにこの固定感。すばらしすぎます。

これが超便利で。先日フェリーにバイクを載せて荷物の荷下ろしを実践したところ、他の男性ライダーよりも手際よくスピーディーだったので心の中で「こりゃ最高や!」と叫びました。さらに持ち手部分にヘルメットを引っ掛けてコロコロ歩けば、片手が空く喜びに溢れました。


モノや情報に溢れかえっている現代において、バイクの良さは必然的にモノを必要最小限に抑え、あらゆる情報から一旦離れ、「バイクと私」の時間を過ごすことができます。それが自分自身と向き合ったり、見直すきっかけになるからこそ走ったあとの満足感や気持ちのリセットができる思うのです。

心に余白のスペースを作る、これがミニマリストなライダーの極意、かもしれません。


今日の迷言:6畳・4畳半の下町長屋で育った私は生まれながらのミニマリスト

Tomie Miyazaki

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商業施設や百貨店の広告媒体を手掛けるデザイン事務所のグラフィックデザイナーを経て バイクパーツ関係の総合商社・メーカーで商品開発、マーケティング、クリエイテ...

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