お泊まりツーリングのおすすめパッキング方法

Bike Life

猛暑も緩んでバイクが気持ち良い季節が近づいてきています。みなさん思い思いのツーリング計画を妄想されているのではないでしょうか。
短距離でも長距離でもバイクで走ることはとてもリフレッシュできますし、何より帰って来てからもニヤニヤしてしまうほど素敵な思い出になります。時には天候に左右されたり、ちょっとしたトラブルすらも他の移動手段とは違う貴重な体験となり、結果的に用品の充実や臨機応変な対応力が高まるなど自身のスキルアップに繋がっていると実感します。

私は大型免許を取得してから4年ほどですが、ロングツーリングも苦じゃないバイクに乗るようになってから連泊の旅も増えました。今回は荷物が必然的に増えてしまう連泊の旅の準備物・パッキングの工夫について書いてみたいと思います。

1)荷物の内容を吟味する

パッキングする前に必要不可欠なのは、ミニマムなボリュームを心がけること。
荷物が多ければ多いほど、ただでさえ重いバイクがさらに重くなり、慣れないうちはバイクの取り回しや運転操作のしづらさも感じてしまいます。ここは削減可能なリスクは最小限に、バイク旅の小回りのきく軽快な楽しみを最大限に活かすことを第一に、自分の運転スキルと本当に必要な物量を心の天秤にかけながら吟味します。

・宿泊場所のアメニティ・備品を確認する
タオルやパジャマは持って行くと地味にカサばります。事前に調べて有ると分かった場合はそれを使うようにしていますが、ライダーズハウスなど簡易宿泊施設の場合は置いていないことが多いため、バスタオルでも薄手で小さめのサイズのものを、パジャマはTシャツや履き倒してゆるゆるなレギンスなど夜だけでなく日中の気温調整にも併用できることも踏まえながら準備。

シャンプー・リンスはドラッグストアの試供品を日頃からためておくと良いかなと思います。良さそうなトリートメントが貰えた時は、日差しの強い日や排気ガスでバシバシになるようなツーリングの時のためにキープしています。

荷物を最小限にと言っておきながら毎度欠かせないボディブラシ。お風呂タイムが充実します。

・宿泊場所の設備を確認する
 ランドリーがあるかどうかも荷物量を左右する大きなポイントです。1泊くらいなら着替えを持っていっても大したことないですが、3,4日となると下着だけでもちりも積もれば、です。個人的には洗濯ネットは持っていたほうが衣服のダメージ減のためだったり、乾燥機で回っている間に他人に内容を見られにくくするためにもおすすめします。

ちょっとした移動・持ち運びににエコバッグなどがあると便利です。

・ライディングギア以外の服が必要かどうか確認する
見落としがちなのが、その日の目的地について温泉など周辺を散策するときの格好。お風呂上がりに革のブーツはあまり履きたいと思いません(笑)ずーーとバイクで走って、宿は寝るだけ、ならあまり考えることもないのですが、私のよくするツーリングでは旅先の散策をしたり美味しいお店を探したりしたいのでライディングギア以外の服も旅程に合わせて持っていきます。ここでもなるだけ荷物をかさばらせないために、サクッと着れるTシャツワンピみたいなものにレギンス、コンパクトで軽いスニーカーが重宝します。フェリーを使った移動の場合も、お風呂上がりに船内をうろうろすることがありますので、裸足でも履きやすいサンダルは持ってると◎です。
秋冬は朝晩の寒暖の差もあるのでウルトラライトダウンが一枚あるだけでも助かります。何よりかさばらない。


2)荷物の振り分けを考える

連泊ともなると荷物が当然多いので、道中の休憩ではわざわざメインバッグをバイクから全て降ろす方は少ないと思います。貴重品や身だしなみグッズなどサッと持ち歩けるサブバッグがあると便利。肩掛けやウエストバッグなどずっと身につけておくタイプもありですし、サブバッグをメインバッグの取り出しやすい外ポケットに入れておくのもありです。

ひとつ要注意しておきたいのは外ポケットにサブバッグを入れるときに、細々したもの(ガソリンスタンドのレシートや家の鍵など)を一緒に入れてしまうと、サブバッグの出し入れのタイミングで、一緒に飛び出たり、紛失の原因になったり、落ちたときに拾うついでに身につけてる他のものを落とす(スマホやサングラスなど)二次災害になりかねないので、外ポケットの中身はなるべくシンプルに。


3)メインバッグのパッキングの順番を考える

大きめのバッグだと容量があるだけに準備したものをぽいぽい入れがちです。このときに使うタイミングや順番を考えながら詰めていくと、後々の行動がスムーズになります。

私はレインウエアはお守りだと思って、連泊ツーリングでは必ず持っていくようにしています。これも晴れ予報か雨の微妙な天気かでバッグの中の入れる場所を調整します。基本的に着替えやお泊まりセットは宿についてからしか出し入れしないと予想して一番奥に。これもひとかたまりに袋に入れて散らからないようにまとめます。アクションカメラやモバイルバッテリーやおやつはいざという時にさっと取り出せるようになるべく手前に。すぐに使えないと、せっかく持ってきたのに奥にあって取り出せないから諦めた、では残念無念です。

メインバッグひとつの場合

宿についてから温泉行こ〜♪となってすぐに向かえるようにお風呂セットと着替えはひとつにまとめておくと人を待たせずに済みます。

サイドバッグの場合

サイドバッグは丸ごとバイクから降ろすとめんどくさいので大きめのショッピングバッグに入れた状態で入れておくと宿についてからの荷運びがラクです。おまけに突然の雨でサイドバッグにレインカバーをかけられなかったとしても中身は雨から守られます。


20代のころはとにかく走り倒すことが嬉しくて、夢中で走り回ってその瞬間を楽しんでいた時代もありましたが、今は先のことも考えるようになって、とにかく長く楽しくバイクライフを続けたい思いが強くなっています(アンチエイジングのためにも)。そのためには平常心が重要だと感じています。

例えば入れたはずの雨用グローブが見つからなくて結局グズグズに濡れた普段のグローブで運転したがために気持ちが萎えて注意散漫になったり、心配性であれもこれも詰め込んだために膨大なボリュームの荷物を積んだバイクを駐車場で取りまわすのが大変だった&足が砂利に取られてヒヤリした、なんてことは、多くのライダーは経験としてあると思います。結果的に立ちゴケや事故の伏線になってしまっていた、ということも十分考えられます。私も同じように経験して、試行錯誤しながらバッサバッサといろいろ切り捨てていきました。すると旅先で自分の用意した荷物のために道中苦労することはほぼ無くなり、ストレスフリーになりました。


バイクに乗るには、平常心を保って自分自身の注意力・集中力を高める努力を続けることはもちろん、もらい事故を未然に防げるように周りにも視野を広げられる心のゆとりが求められると感じています。ちょっと大袈裟かもしれないですが、荷物を綺麗にまとめておく=大人な運転 にも繋がると思っています。


今日の迷言:一緒に走ったらお荷物になるんちゃうやろか、と気負いしていたあの頃が懐かしい。

Tomie Miyazaki

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商業施設や百貨店の広告媒体を手掛けるデザイン事務所のグラフィックデザイナーを経て バイクパーツ関係の総合商社・メーカーで商品開発、マーケティング、クリエイテ...

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