足を捻った!さてどうする?【自分でできる初期処置】
バイクに乗っていて、ちょっと足を着いたときにビリビリと神経を痛めた。
立ちゴケして足を捻った。
捻挫だと思うけど、どうしたらいい?なんて困ったことはありませんか?
特派員のユリコです。10年ほど某総合病院のリハビリ科で専属事務をし、数年前から調剤薬局へ転職。現在は薬剤師の指導の下で登録販売士として日頃から患者さまと接しています。
今回はあくまでも登録販売士としての目線で、みなさんの身の回りにあるもので痛みを最小限に抑えるための正しい湿布の使い方についてお話したいと思います。
でも最初に一言だけ言わせてください。
捻挫?と思ったら、基本的には受診することをお勧めします。
捻挫は「靭帯が伸びただけ」から「靭帯断裂」まで症状はいろいろ。靭帯断裂は松葉杖2か月を強いられることがあります。しかし、すぐ病院にいけなかったり受診するまでの時間はそれなりにかかりますよね。初期に何をしたかで、予後が変わると言われています。そのための方法だということをご了承くださいませ。
初期処置にやるべきこと
①冷やす
②安静
③固定(ただし、固定の仕方については専門外になるので控えさせてください)
軽度で捻っただけ。そんなに痛くない。腫れてもいない。…って時は安静にしておくだけで大丈夫です。むやみに冷やして血行を悪くすると悪化する場合があります。
腫れてきた!まぁまぁ痛い。湿布貼ろうかな?って時は以下の手順で進みましょう!
まず冷やす!
一番手軽で優れているのが保冷剤です。足の甲や足首であれば保冷剤をバンダナで巻くと軽く固定もできるので一石二鳥ですよ。太ももや脛などはバンダナでは長さが足りないので、薄いタオルなので代用してください。
15~20分冷やして、一旦保冷剤を外します。
(神経が感じなくなる程は冷やさないように)
赤みや痛みがぶり返してこないなら湿布を貼る
まだ赤みと痛みが戻ってくるならもう10分。
2~3回繰り返しても治まらないなら直ぐに受診ですよ!
腫れているのは炎症と内出血。
炎症と内出血は冷やす!と覚えておいてくださいね。
虫さされなどで赤く腫れた時も冷やす!は大事ですよ。
湿布は冷やしてはくれません!
湿布は大きく分けると温感と冷感があります。温感は慢性の腰痛などに向いています。捻ったときは冷感を使います。
みなさん意外と誤解しているかもしれませんが、冷感湿布は冷やしてくれると思っていること。でもじつはメントールやハッカ油などでスースーするため「冷たく感じる」だけで、冷やしてはくれません。なので、湿布を貼ったから大丈夫というわけではないのです。
鎮痛消炎剤=貼る痛み止めです。
湿布を貼る場合、1日1枚派タイプなら、9時間くらいしたらたらはがしても大丈夫です。長時間貼るとかぶれるので、ほどいよい時間ではがしちゃってくださいね。
1日2枚派タイプの湿布なら4時間くらいではがして大丈夫ですよ。
お風呂上り、少し体温が落ち着いてから貼るのが理想的です。
ただし、お風呂も湯船で温まると痛みが増すので、軽くシャワーだけにしてくださいね。
外出中に痛めたら?
最近ではコンビニでも熱さまシートなど冷却ジェルが売っています。外出先で転んだなど、直ぐに保冷剤で冷やして安静にできない場合は、冷却ジェルを貼るのは何もしないよりずっといいです。
とにかく早めに冷やしてくださいね。
というわけで、まずは怪我しないことが大事ですが、もし万が一捻挫しちゃった場合はこの方法を思い出していただけたら嬉しいです。
市販の湿布の成分は?(ちょっと専門的な情報も)
湿布に使われている薬剤によって注意があります。
ケトプロフェン→貼ったところをはがした後も4週間程度は紫外線に当ててはいけません。火傷のような症状がでることがあるので、気を付けてくださいね。夏は薄い白いTシャツなどを着ることがあると思いますが、それでも紫外線を通すので危険です。黒い布で覆うことが大事です。
ロキソプロフェン、ジクロフェナクナトリウム、フェルビナク、インドメタシン→胃不快感などが起こることがあります。外用薬でも薬成分は血中で全身に回ります。なので、1日1回と書かれたものを何枚も貼ると、薬をたくさん飲んだのと同じです。
喘息の既往がある人は気軽に湿布を使うと発作を起こす可能性もあります。特にアスピリン喘息のある人は使えないものがあります。
同じように妊婦さん、授乳中のママも注意が必要なので、必ず受診して医師に相談してください。